『誰にも聞けない 太極拳の「なぜ?」』

運動不足の人が本当に多い世の中だ。

デスクワークでパソコンの仕事をする人は、ほとんど目と指と大脳以外は動かしていない。両手をポケットにつっこんで歩いている人は、手は動かさず、足の前後運動だけで前に進もうとしている。そして現代人は、そこまで動いてないのに時間がきたら3食きちんと食べようとする。それでは病気になるのもあたりまえだ。
私もひとつの作業に没頭してしまい、目と指と心臓しか動かさない事が多々あるが、時間が許す時は身体は動かさないといけないと思う。そもそも動かす行為自体が大好きだ。

太極拳は、一挙手一投足、たとえ指一本動かすときでも、全身が連動する動作を伴う。ここに健康の秘訣がある。デスクワークが多い人にとって、運動はゴルフでもランニングでもよいが、太極拳はオススメである。手ぶらでできるし、ヨガのように精神鍛錬も可能であり年齢に際限がないので、何歳からでもスタートできる。何より朝早く起きて公園に向かうのは本当に気持ちがいい。

前置きが長くなったが、本書はなぜ太極拳はゆっくり動くの?という初心者の素朴な疑問などを解決してくれる一冊だ。実はこのような質問は、何年も教え続けている段位が高い先生達でも答えられなかったりする。(ちなみに私も段位を頂いています)そのような質問に対する答えの多くは「言葉にできないから体感してほしい」などと腑におちない答えだったりする。では体感するには!?と、将棋でいう千日手に似た問答になってしまう。

本書には気という概念が普通に出てくるが、実際に説明しようとするとまた厄介で難しい。エネルギーと言えばいいのか、超能力といえばいいのか。伝え方が難しいので、やればわかるよ、と言いたくなる気持ちがわからなくもない。だが本書では答えが明確に示されている。著者は2003年より六本木ヒルズアリーナにて夏休みに無料で太極拳講座を開いていた人物。初心者に肝心な事をわかりやすく説明する術を知っているのだろう。

多くの太極拳の本は、その歴史と難解な動作理論や流派を云々述べているか、写真で型ばかりを紹介している事が多い。子供が疑問を頂きそうな質問にすべて答えているこの本は良書といえる。ポップな表紙とは裏腹に満足いく内容なのだ。

他にも「太極拳って武術なんですか?」「どうして健康にいいの?」「陰陽の立ちかた」など、経験した事がない人でも楽しく学べる。呼吸法と気功の関係、丹田に気をためるやり方。なぜ胎児のようにかがんだ中腰姿勢をとると、気のバランスが整うか、なども説明されている。この手のジャンルが好きな人にはたまらないだろう。

〜大事なのは陰と陽のバランスで動く事。人間の右手は攻撃として武器を、左手は防御として盾を持ってきた。これは身体の役割が違うからです。身体の臓器は左右対象ではありません、心臓は左より、肝臓は右より、胃は左より、それぞれ陰と陽があり左右の違いを理解して行う身体操法なのです〜なるほど。

運動不足解消に太極拳をはじめたいと思う人は、この本は買って損はない。これらのポイントがわかった上で身体をコントロールすれば、上達は間違いなく早いし、普段の生活にも必ず役に立つ。コラムの中には「練習は水の中で動くよう」にとあるが、私も激しく賛同する。

動きながらにして禅のように瞑想効果もあり、身体の中から鍛えられるので腸にも良い。つまり痩せる。たまには早起きして公園にいこう!思いきり気を吸って元気を入れるのだ!

※本書は本気で格闘を学びたい人向けではありません。喧嘩に強くなりたい人は、ボクシングや空手を学んだほうが早いとあります

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奥義は実感しなければわからないのは、どの世界も同じ事。
単純な疑問から、弓を通じて禅の極意を知るドイツ人の話。オススメ。

弓と禅 改版

弓と禅 改版

  • 作者: オイゲン・ヘリゲル、稲富 栄次郎、上田 武
  • 出版社: 福村出版 (1981/11)
  • 発売日: 1981/11
実際に太極拳を武術に役立てたい人にはこちらをオススメ。 日本初、太極拳での戦闘法を紹介し二十年読み継がれている名著。 格闘術として膨勁は恐るべき破壊力を持つ。
太極拳の科学 (〔正〕)

太極拳の科学 (〔正〕)

  • 作者: 陳 孺性、undefined、陳 孺性のAmazon著者ページを見る、検索結果、著者セントラルはこちら
  • 出版社: 愛隆堂 (1984/01)
  • 発売日: 1984/01

『丸林さんちの手づくり家具帖2 カフェスタイルな、お部屋改装術』

 

ものづくりが好きだ。

ナチュラルなカフェ空間が好きだ。

アンティークが好きだ。

日曜日なんかペンキで家具を塗りたくなる。


以上が当てはまる人達に、強くオススメするのが今回の本。タイトルはさておき、このDIY本を侮るなかれ。インテリアの本には珍しく、味わい深い木製窓や、銅管でつくるシェルフ、壁一面の本棚をセンスよく仕上げる方法が紹介されている。本が好きな人には是非オリジナル本棚を創ってほしい。


筆者の夫婦は共に多摩美術大学を卒業し、デザインに携わる仕事をしている。彼等は何年も自身の家を改装しながら研究を重ねている。味わい深さをどう出すかの着眼点に注目してほしい。


紹介されている写真はどれもアンティーク調で魅力的だ。天然素材の漆喰などは遊び心があって、私の部屋にも是非取り入れたい。こういったイ ンテリア本で紹介される素材は、大抵が新しいもので固められる。最近の家具はシンプルかつ手軽な値段で購入できるが、皆がよってたかって北欧家具で固める のはどうかと思う。本書では自分の家に必要な家具を、自らデザインし、また使いこむ事で味が出るようにする方法が書かれている。


興味ある方は、とりあえずスイッチプレートの交換からでも始めるのはどうだろうか?部品はネットで探すもよし。東急ハンズにいくもよし。作 業も1時間かからず、値段も安ければ320円からできる。自分で創りだす楽しさを味わえるに違いない。他にも小学校の椅子をわざと劣化させ、手づくりアン ティーク感が溢れようにする為に、雨ざらしにする方法などが書かれている。カフェ風に仕上げる方法は錆びさせたりと幅が広いので、こんなに部屋は自由に改 装できるんだ、と改めて思い知る。


私もすでに感化され、ある箇所のペンキ塗りをはじめてしまった。これがなかなか楽しい作業だ。本書内で紹介されている、床の3度塗り(1度 目→下地 2度目→こげ茶 3度目→白)も味わい深い仕上げになるのでいつかトライしてみたい。最後の白をわざとヤスリ又はサンダーで磨く例が出ている が、下地が見えてくるのでいいアクセントになる。


と、なかなか他紙には見られない加工術が多いのでパラパラめくってるだけでも楽しい。木工レベルは初心者でも大丈夫。必要な道具もすべて解 説されており、ホームセンターで購入できるレベルだ。高級家具はメンテナンスが大変でワックスや防腐剤が必要だが、この本では「朽ちる美」を楽しめる。特 に木の素材にはその価値がある。これから家を建てたい人は、あまりに新素材ばかりを使用すると味気ない家になってしまうので、これらを取り入れて味わいを 出して欲しい。巻末には1度は訪れたい手作りカフェとあるが、著者の夫婦がオススメするのだから相当ステキなカフェなのであろう。


※帯のキャッチには「賃貸のお部屋もステキなカフェ空間に」とありますが、さすがに賃貸物件の勝手な改装はやめましょう。オーナーと相談。
※個人的にはレトロ感溢れる工具ばかりの表紙も気にいっている。帯もあるが、取り外して工具の表紙を見せれば、テーブルに飾って可愛いインテリアに変身。
※この本を女性に見せれば、きっと全員「いいなあ、こんな部屋〜」と言ってパラパラ眺めるでしょう。

――――――――
今回はタイトル通り「2」で続編。もうひとつは前回本。基礎的な道具部分が揃っているのでご参考に。サイズが小さめだが、この位が持ち易くてグッド。


【参加者募集】シャッターに絵を描く




9/24(日曜日)の昼〜夜までを作業日
としますので、お手伝いいただける方はお気軽にご参加下さい。
内容はヤスリ掛けとローラー&ハケによる下地塗装
です。最寄りは赤羽橋駅。場所がわからない方は私に連絡いただければと思います。1人でも初心者でも、ご参加お待ちしております。


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